●退職者連合幹事会報告

退職者連合、2011年度運動方針
(案)を決定

原発溶融事故で書き加え 「代替エネルギーの開発促進を」

7月12日に記念総会
 新会長に阿部保吉(林野)さんを推薦

  退職者連合は6月14日に開いた幹事会(写真)で、2011年度の活動方針案を決め、7月12日の20周年記念総会で承認・決定する。自治労退職者会出身の真柄栄吉会長が勇退、顧問(写真)となり、事務局長だった林野退職者会出身の阿部保吉さんが、新会長(写真)に推挙された。総会で正式決定する。新たな事務局長には、NTT労組退職者の会・羽山治美さんが就く。
 
 3月11日の東日本大震災と原発溶融事故を踏まえて、経過報告と運動方針案に補強をおこない提案した。経過については、連合(現役)が、原発推進政策を凍結し、見直しを行うことにした経過・内容を詳しく述べた。
 以下は、退職者連合の2010年経過報告からの、関連する部分の抜粋。

原子カエネルギー政策について
(1) 連合は、本年4月に開催された政策討論集会で「2012〜2013年度、政策・制度要求と提言」の中で提案した原子力エネルギー政策について、福島第一原子力発電所の事故を受け、その総点検と見直しを行うことにしました。また、総点検と見直しの開始時期については、東京電力の事故収束に向けた「工程表」の進捗状況などを踏まえて決定する。それまでの間、連合原子力エネルギー政策については、より高度な安全確保体制の確立、地域住民の理解と合意という前提条件が確保され難い状況に鑑み、凍結する――としています。
 連合が討論集会に提案した資源・エネルギー政策は、自給(再生)可能エネルギー(太陽光、風力、水力、太陽熱、非食料バイオマス等)の導入・普及を図り、エネルギーの自給率向上を目指す――としています。
 一方、原子カエネルギー政策については、@現下のエネルギー需給構造を勘案し、原子カエネルギーをエネルギー安定供給に欠かすことのできない重要なエネルギー源として位置づけるとともに、CO2削減に有効な手段として位置づける、A政府は、2030年前後における原子力発電所の相次ぐ設備寿命の到来に今のうちから備える、B原子力発電所の設備利用率の向上をめざす、C現在計画中の原子力発電所の新増設については、地域住民の理解・合意と幅広い国民の理解を前提にこれを着実に進める、Dウラン鉱山の権益取得も含めウラン燃料の安定供給を確保すること――などを挙げていますが、連合はこうした「原発推進政策を凍結し、見直しを行う」ことにしたものです。
(2) 菅総理は本年5月に開催された主要8ヵ国首脳会議(G8サミット)で、わが国の電力に占める自然エネルギーの比率を、2020年代の早い時期に現在の約9%から20%に引き上げると表明しました。これは2030年を目標とした政策を前倒ししたものですが、国内では目標達成に向けた具体性に欠けるなどの批判が出されています。しかし、政府は、自民党政権が推進した原発政策を見直し、自然エネルギーの普及・拡充に向け積極的に取り組むべきであると考えます。また、政府は福島第一原発事故を究明するため「事故調査・検証委員会を設置しましたが、国内はもとより国際原子力機構(IAEA)をはじめ世界各国に対し、最悪の事態をまねいた原発事故の原因究明と検証、放射能汚染の状況を公表すべきです。


 省エネルギー社会への転換、再生可能な代替エネルギーの開発

 退職者連合の新年度方針は、上記のように、連合が「原発推進の凍結」をすすめたことを紹介し、「原発政策を見直し、自然エネルギーの普及・拡充に向け積極的に取り組むべき」ことを明らかにした。その上で、原発問題について「推進」と「脱・反」双方の主張を紹介、省エネ・代替エネルギー開発を強く求める考えを明らかにした。方針案の<はじめに>の項で、次のように記している。

          2011年度運動方針(案)
<はじめに>
(1) 3月11日、東日本を襲った大震災は地震、大津波に加え原子力発電所の事故が重なり未曾有の大災害となりました。退職者連合は、被災された方々の救済のため連合が呼ぴかけた義援金カンパを中央、地方組織で取り組みました。これからも引き続き震災復興のための支援に取り組みます。
 福島第一原発の事故は今日なお収束の見通しが立っていませんが、原発問題について「原発は自然災害・人災等を問わず一度事故が起これば修復に何十年もかかる、だから原発は反対だ」との意見や運動もありましたが、自民党政権のもとで原発は増設され推進されてきました。いま、「それでも原発は必要だ」、「原発なくして日本の経済は成り立たない」、「原発を前提としない日本の国造りを考えるべきだ」等、震災の復旧・復興とともに原発をめぐる議論が交わされています。しかし、国民が政府と東京電力に求めているのは、一日も早い原発事故の収束です。
 政府が設置した福島原発の「事故調査・検証委員会は、あくまでも公正な立場で調査・検証し、その経過と結果については全て公開すべきです。同時に、浜岡原発は停止しましたが、同じように課題の多い原発については福島原発の調査・検証を待つまでもなく、一時停止もしくは緊急安全確保策を講ずる必要があります。退職者連合はこのような考えを基本に、政府に対し原発に依存するエネルギー政策を抜本的に見直し、国民とともに省エネルギー社会への転換、再生可能な代替エネルギーの開発を促進するよう求めて行きます。また、政府は、甚大な被害をもたらした原発事故の反省に立って、わが国の新たな資源・エネルギー政策を示し、国民的な議論を展開するよう働きかけて行きます。

 退職者連合は新年度方針のなかで、平和を守る取り組みについて、次のように述べている。

(1) 核兵器廃絶運動、米軍基地の縮小を求める現退一致の運動に中央、地方で積極的に参加します。その一環として連合など三団体が主催する広島、長崎の平和大会については、中央・地方で可能な限り参加するよう努力します。
(2) 沖縄の普天間基地の早期撤去を実現させ、同基地の県内移設に反対します。
(3) 広島、長崎の原爆投下、日本で唯一市街戦となった沖縄、街が焦土化した東京、大阪、横浜等の大空襲など、戦争の悲惨さを体験した世代として、戦争を知らない世代に語り継ぐ仕事があります。世代を超えた平和運動を進めます。
(4) 平和なくして社会保障なしを基調に日本国憲法第9条の改悪に反対し、平和であることの幸せを訴え続けて行きます。 


 退職者連合は、毎年7月12日を総会開催日としており、今年は日暮里・ラングウッドで開く。13時から総会、16時過ぎからは、20周年記念のレセプションをおこなう。次年度は、総評会館を予約した。
 
 
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